退院後、島に帰ってきてすぐの頃、実家にでっかいクモが出てめっちゃ恐れおののいたことがあったんだけど(昔から足が細長い生き物が苦手)、そのときのことを後から家族に「あの時のあんた、めっちゃ面白かったよ。ふにゃふにゃの呂律ろれつで『でた!でた!!蜘蛛!蜘蛛!!!』って叫んでるんだけど、今すぐ逃げたい気持ちに体のスピードが追いついてない感じで、赤ん坊みたいだった・・・(笑)」と言われたことがある。

今の私は、本当にそんな感じなのです。ブログ上で私が書いた文字だけを読んでいる方には「前とあんま変わらんくない・・・?」と思われている部分もあるのかもしれない。

だけど、人とついさっき会話したばかりの内容をちゃんと記憶できていなかったり、同時に2つ以上の作業を同時進行することが困難になっていたり、喋り方や発音がとても幼い雰囲気になっていたり、日常的な思考が自分の素直な欲求最優先になってしまっていたり(これらは、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などと呼ばれる高次脳機能障害の症状だよ)、それなりに変わってしまっていることは、やっぱりあるのです。

以前までの私の付け焼き刃の生き方、土壇場どたんばでもそれなりにこなせて あたかもちゃんと積み重ねてきた物事であるかのように見せることができていた、器用な卑怯ひきょうな技が身についてしまっていた自分、長年の積み重ねの上で 体のサイズに合っていない皮を着込んでしまっていた良くない状態の自分から抜け出して、自らの手で新しい皮を作り出すための、いい機会を与えてもらったのだと捉えています。

今朝の散歩のときも、島の緑のいい匂いを胸いっぱいに吸い込みながら、そんなことを考えていました。

毎朝、このコップで珈琲や紅茶やレモングラスを飲むところから、私の1日は始まっているよ。ありがとうございました。ずっとずっとずっと、大事にするね。入院中にもらったティーバックを、やっと飲めてるよ🙏

新たな自分の生き方を見つめる機会を与えてくれて、本当に、ありがとう。

島のあったかい空気の中で、懐かしい音楽たちを聴きながら、気持ちのいい景色を背景に 作業ができる幸せを、噛み締めています。

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ABOUTこの記事をかいた人

1995年、沖縄県石垣島(人口約5万人)生まれ。大学進学のため上京後、19歳で休学して岐阜県白川村(人口約1600人)に移住。いろいろな場づくりに関わらせてもらった5年間。2020年、交通事故と入院生活をきっかけに帰島。 現在は、高次脳機能障害とともに生きていくこれから人生の楽しみ方を見つけながら、少しづつ社会復帰の挑戦中。肩の力を落として、前向きに明るく進みたや〜 ヒトを含む動物が好き。踊ること、撮ること、書くことも好きです。(それぞれ、少しずつでも楽しく再開してくのが目標)