国家権力という名の暴力がふるわれた日。2018年12月14日、私たちの世代はこの日を忘れないと思う。

 

いつでもそうなんだ。どっかで誰か泣いていて、その隣の部屋では誰か笑っていて。繰り返す日常と、2度と来ない特別な今日が、同じ空の下たんたんと流れている。僕は何もできずにそれを眺めている。

いま久しぶりに聞いていた back number のアルバムから、「bird’s sorrow」の歌詞が流れてきた。

 

この3日間、私の周りにはいつもと変わらない平和な時間が流れていた。当たり前に仕事をして、ご飯を食べて、友人や地域の人たちとたわいもない話をして、ワイワイバタバタ、笑って過ごした。

そんな日常の横で、辺野古の土砂投入のニュースはずっと流れていて。けれどみんな、テレビ画面に目を向けることもなく、当たり前に聞き流していて。

「そんなものなんだよな」と、口に上がってくる苦さを、何度も飲み込みながら過ごした。

14日の夜、辺野古に出入りしている沖縄の同級生と電話をした。声を震わして、悔し涙をこらえながら、その日の土砂投入の様子を伝えてくれた。

沖縄防衛局が名護市辺野古沿岸に土砂を投入。国、民意を無視して強行。(琉球新報)

12月14日は、沖縄県民の民意が、踏みにじられた日だ。

わずか2ヶ月前、県知事選で沖縄の民意が明確に表明されたのにも関わらず、前日に県知事のデニーさんが直接菅官房長官のもとに出向き、改めて土砂投入の中止を強く要求したばかりなのにも関わらず、

表向きは県と対話するポーズをとりながら、水面下で土砂投入の準備を進めていた政府の思惑が、あらわになった。

このことを、本土の人は、どういう思いで見ているのだろうか、辺野古ゲートに座り込む沖縄県民の姿を、どう捉えているんだろうかと気になるけど、なんだか心が重くて、聞くこともできない。

これほど堂々と、示された民意が無視されている国で、「日本は民主主義国家である」って、みんな本当に思ってるのだろうか。

この出来事をよく知らない方向けに、分かりやすい記事をいくつかご紹介。

県が中止を求めた翌日、政府土砂投入を強行。(琉球朝日放送)

リンク先の記事でQABの映像も観れるのでぜひ観てほしい。

以下、毎日新聞の社説より一部抜粋。

そこまでして埋め立てを急ぐのは、来年2月の県民投票までに既成事実化しておきたいからだろう。反対票が多数を占めても工事は進めるという政府の意思表示であり、国家権力が決めたことに地方は黙って従えと言っているのに等しい。

政府側は県民にあきらめムードが広がることを期待しているようだが、その傲慢さが県民の対政府感情をこわばらせ、移設の実現がさらに遠のくとは考えないのだろうか。

実際、移設の見通しは立っていない。工事の遅れに加え、埋め立て海域の一部に軟弱地盤が見つかったからだ。県側は軟弱地盤の改良に5年、施設の完成までには計13年かかるとの独自試算を発表した。

それに対し政府は2022年度完成の目標を取り下げず、だんまりを決め込む。工事の長期化を認めると、一日も早い普天間飛行場の危険性除去という埋め立てを急ぐ最大の根拠が揺らぐからだろう。10年先の安全保障環境を見通すのも難しい。

結局は県民の理解を得るより、米側に工事の進捗(しんちょく)をアピールすることを優先しているようにも見える。

沖縄を敵に回しても政権は安泰だと高をくくっているのだとすれば、それを許している本土側の無関心も問われなければならない。

仮に将来、移設が実現したとしても、県民の憎悪と反感に囲まれた基地が安定的に運用できるのか。

埋め立て工事は強行できても、民意までは埋め立てられない。

下の写真は、写真家 森住卓さんが撮影した辺野古土砂投入2日目の様子。

赤土で染まった辺野古を沖縄県民に見せて諦めさせようという、暴力的な、対話を無視した進め方を、心から悲しく思う。

菅官房長官の言う「全力で辺野古の埋め立てを進める」は「全力で沖縄県民を屈服させる」と同じ言葉に聞こえる。

「美しい日本」という言葉をよく使う安倍さん、何を思ってその言葉使ってるの?と思ってしまう。

以下は、沖縄タイムス掲載の「デニー知事のコメント全文」より抜粋。

国は、一刻も早く工事を進めて既成事実を積み重ね、県民をあきらめさせようと躍起になっていますが、このような行為は、逆に沖縄県民の強い反発を招き、工事を強行すればするほど県民の怒りはますます燃え上がるということを認識するべきであります。

数々の違法な行為を行い、法をねじ曲げ、民意をないがしろにし、県の頭越しに工事を進めることは、法治国家そして国民に主権があるとする民主主義国家において決してあってはならないことであります。

国が、地方の声を無視し、法をねじ曲げてでも国策を強行するやり方は、地方自治を破壊する行為であり、本県のみならず、他の国民にも降りかかってくるものと危惧しております。

沖縄県民、そして全国民の皆様には,このような国の在り方をしっかりと目に焼き付け、心に留めていただき、法治国家そして民主主義国家としてあるまじき行為を繰り返す国に対し、共に声を上げ、共に行勤していただきたいと思います。

現時点ではまだ埋立工事全体の一部がなされているにすぎず、また、工事の権限のない者によって違法に投入された土砂は、当然に原状回復されなければなりません。

1度土砂投入をしちゃうと、取り返しのつかないことが沢山ある。埋め立てが進めば、元の自然環境に戻すのは難しくなる。なるべく早く、何か打てる手を見つけなきゃいけないと思う。

「打つべき手必ずある」玉城知事、土砂投入の現場を視察。座りこむ人々と共に闘う決意を確認。(沖縄タイムス)

デニーさんの「対話は大切だ。しかし対抗すべき時は対抗する。ひるんだり恐れたりくじけたりしない。勝つことは難しいが、諦めない。」という言葉のとおり、連帯して沖縄の姿勢を保ち続けないといけないと思う。

「沖縄がとるべき対策は、メディアで騒がないことだ。手の内を明かさないこと。今の安倍政権は、沖縄県民がメディアで騒いでいる内容を前回って把握して、先手を取ってリスクの芽を取り除いていっている。我々はしっかりと対策を練って、淡々と事を進めることが必要だ。」

先日、基地のことに詳しい専門家がテレビでそう話していた。

いま県民1人1人が、自分ごととしてこの問題を考えて発信をしている。

県民投票代表の仁士郎さん。

沖縄で舞台役者をしてる先輩の言葉。すごく素直な、沖縄の若者の気持ちだと思った。

私らと同学年の映画監督さん。基地問題に関する映画も作ってて、基地の近くで生まれ育った20代のリアルな感覚を発信している若者の言葉。


「僕は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)返還で日米が合意した1996年に生まれました。”一日も早い危険除去を” と言われますが、僕は今年22歳になりました。」

投稿に添付されてるリンク記事を、読んでみてほしい。

あとこちらは、北方領土問題・日露関係に関する答弁だけど、載せる。

オープンに言えない事があるのは当然だし、色々な外交問題を抱えた立場の中で言葉を発するのが怖いのも分かるけど、

それでも、これはもうなんというか人として、外務大臣として、取るべき姿勢とは、かけ離れ過ぎていると感じた。

対話ができないと、不信感しか生まれない

北方領土問題にしても、沖縄基地問題にしても、ロシアやアメリカの都合を第一に配慮して、国民との対話を避けるのが、日本の政治のやり方なのだろうか。

平和を手に入れるために、人を殺す道具を増やす。国を守るために、基地を作る。世界平和を謳いながら、戦争の準備をする。

どうしても戦わないといけないのかな。みんなで平和に暮らそうね、っていう対話は、不可能なことなんだろうか。

沖縄の方の心に寄り添う」という言葉は、何を思って言ってるんだろう。

分からないことだらけだ。

↑ 茂木健一郎さん、かなりストレートな表現するんやなってびっくりした。

「このヤバさが分からないヤバさ。」

「諦めず、話し、考えて、沖縄の意思を示そう。」

ホワイトハウスへ「県民投票がなされるまで、辺野古大浦湾の埋め立て作業の停止を求める」嘆願署名を募集中。

前に、「被災していない私たちにできるのは、自分の日常を静かに真摯に生きることくらいだ。」という記事の中で「自分が泣いているときに、周りにも泣いて欲しいとは、私は思わない。」と書いたのだけれど、

今は「一緒に泣いてくれる必要はないけど、泣いている人の気持ちを考えてみることはしてみてほしい。」と思っている。

もし、沖縄や、基地や、世界平和に、想いを寄せてくれるのなら、今回のトランプ大統領に宛てた「来年2月に予定されている県民投票まで、名護市辺野古の新基地建設作業の停止を求める電子署名活動」に、署名をお願いします。

ホワイトハウスの請願書サイトへはこちらから

13歳以上であれば国籍問わず誰でも署名ができて、期限は2019年1月7日までの30日間。請願が10万筆集まると、ホワイトハウスは請願を検討し、60日以内に何らかのアクションを起こさなければならないそう。

嘆願書に関する詳しい説明は、ぜひこちらの記事を読んでみて。署名自体は、スマホからでも、名前とメールアドレス入れるだけで、1分でできるよ。

 

今の社会で目先の平和を叶えるには、

必要な我慢や犠牲も沢山あるのだと思う。

でもあまりにも、沖縄ばかりが引き受けすぎだ。

あまりにも、暴力的すぎるのではないか。

今一度、国民みんなで、考えよう。

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ABOUTこの記事をかいた人

沖縄県石垣島出身の早稲田大学生。地域づくり・教育について現場で学ぼうと、19歳のとき大学を休学して岐阜県白川村に移住。 石垣島と白川村を行ったりきたりしながら、人がよりよく生きるための学びの場づくりを模索・実践中。踊ること、対話することが好きです。