白保リゾートホテルのその後の話。

 

先日、石垣島自衛隊配備について書いた「黙ってる方が楽」それは本当に幸せな生き方?という記事で、せやろがいおじさんの言葉について触れたが、

今回は、いま話題になっているウーマンラッシュアワーの村本さんのネタを、紹介しようと思う。

まずはこの字幕付きの映像を見てみてほしい。

米軍基地のこと、外国人労働者のこと、水道事業民営化のこと、LGBT差別のこと、原発のこと、シリア紛争のこと、地域経済のこと。

この国は平和だという人もいるけれど、僕はそうじゃないと思う。それは平和なところばっかりしか見てない人の話で、実は平和じゃないところも沢山ある。

みんな見たくないものは見ないだけで、本当に見るべきものは僕はもっと沢山あると思うんですね。

胸に刺さった人は、ぜひ全編バージョンも探して見てみてほしい。

「誰のために漫才やるのかって難しい。真実って分からない。正解はみんなそれぞれあるもん。これ(漫才)言っててもね、そうでもないって人も、それがいいって人も、そりゃいろいろある。その正解に合わすのは難しい。そもそも真実ってあるのか。社会問題に真実とか正義ってあるのか。」

ちゃんと聞いてみたら、否定してるのではなくて、関心を持ってほしい、というメッセージを込めているのが伝わってくる。

愛の反対は無関心、とは真理だと思う。

実は私も、普段テレビを観ないから、今回のネタ観るまでは村本さんのことはあまり知らなかった。よくTwitterで炎上してるイメージがあったから、「SNSで強い言葉で人を否定する人は、ちょっと苦手だな」という印象を勝手に持っていた。

でも、違った。見えないところで涙を流している人たちの声を、すくいあげて、きちんと正しく伝えるために、声を上げてくれている1人なんだなと感じた。

「ウーマンラッシュアワーうるさい」という声も聞くけど、否定する前に、1度ちゃんと聞いてみてもらえたらいいなと思う。

きっと、こういう政治や社会問題をテーマにした漫才でテレビの仕事を続けるのは、大変なことなんだと思う。楽に食べて行こうと思うなら、もっと違う方法を取るほうが賢いんだろう。

でも、それでも、リスクを背負って、まだ世の中に広く知られていないような石垣島の自衛隊配備のことまで、きちんと公の場で語ってくれた。ありがとう、って思った。

ネタの最後、「漫才師だから最後は笑いにしましたけど、笑って誤魔化すなよ。」の静かな一言が、圧巻の迫力やった。

あと、途中で「社会における生産性とはなんだろうか。互いに居場所を生産し合うことではないだろうか。人が生きる上で居場所はとても大事だ。」というとこに焦点あててたのも、今の日本社会をよく見て考えてる人なんだなと感じた。

で、今日伝えたいのはここからで、白保リゾートホテルのその後の動きのことを書こうと思う。「関係ないや」と目を背けるのもいいけれど、ちょっとでも「知るべきかな」と思ってくれるのなら、

こういう出来事が平気で起こっているという事実を知って、日本社会のことを今一度、一緒に考えてみてもらえたら嬉しい。

(今までの経緯については、下記の関連記事で書いています。)

石垣島白保村のリゾートホテル建設計画の話。

2017.11.17.

住民の理解を得ながら進めるんじゃなかったの?

一連のリゾートホテル建設問題について、今までに白保地域の自治組織は、はっきりと計画に「不同意」を決議し、石垣市も企業からの届出に対し、不同意の通知をしました。

白保リゾートホテル問題連絡協議会」では、1万筆を超える反対署名を添えて開発許可を出さないよう陳情もしました。

にも関わらず、サンゴ礁の生態系に及ぼす悪影響を含む 様々な問題は解決されないまま、「周辺環境への配慮」も明確に示されないまま、沖縄県は企業に開発許可を出しました。

これを受けて9月20日、白保の漁業者、観光業者から7名の原告団が結成され、建設工事差止めを求めた提訴、裁判を行いました。

以下は、先日那覇地裁で行われた第一回目の裁判にて、原告の新里昌央さんが代表で口頭弁論した際の内容。

「文が下手なので、相手方に伝わっているかどうかはわかりませんが… より多くの方に、この事実が伝わればと思います。」という言葉を添えて、昌央さんがFBに投稿していた文章です。

昌央さんの口頭弁論内容

私は石垣島の白保村の海のすぐそばで生まれ育ち、まだ半人前ですが父や亡き祖父と同じ素潜りの漁師として生きています。

漁場の対象は石垣島の沿岸一円です。中でも、村の目の前に広がる白保の海は東海岸を代表する恰好の漁場です。春にはマガキガイやモズクが、夏にはイセエビが、秋や冬には魚がよく獲れます。

それはきっと北半球最大と言われるアオサンゴの群集をはじめ、種類豊富なサンゴ・サンゴ礁がしっかり生きているからであり、その恩恵だと思っています。

私は父から漁に必要な技術をいろいろ教わりました。ただ、それ以上にサンゴが漁場の中でいかに重要かも学びました。サンゴは自らが動物として生きる一方、数多くの海の生き物の生活を支えています。サンゴに隠れたり、サンゴ自体を食べたり、またサンゴに生涯くっついて過ごしたり…じつに海洋生物の25パーセントがサンゴに支えられているといいます。

海は様々な恵みを私達に与えてくれます。食料を得る場であることは言うまでもなく、地域の伝統行事の中の信仰上の心の支え、また地域住民や多くの観光客の癒しの場になるなどサンゴ礁文化として地域で人々と色濃く繋がってきました。

昭和54年に持ち上がった新石垣空港計画 白保海上埋め立て案を巡り、村の人々は海を守る為に必死に闘ってきました。本件における原告の一人である私の父も、白保の海の埋め立て案に反対してきた一人です。

現在、私も結婚し四人の子供にも恵まれ、我が子に誇れる取柄はさほどないですが、ただ私の父や、多くの方々のおかげで守られた豊かな白保の海を、わが子、そして地域の子供達にしっかりと残していきたい。

白保の海は、平成17年に国立公園海域公園地区に指定されました。大切にしなければならないという証です。私は漁師の傍ら、その海域でシュノーケリングによるツアーガイドとしてサンゴの鑑賞観光業を行っています。

本裁判原告のうち私を含む6名が個人でシュノーケリングのツアーを行っておりますが、6名6社とも沖縄県知事に認められた保全利用協定を地域の事業者内で自主的に策定し、その協定に基づき貴重なサンゴの保全活動やそれに準ずる活動を地道に行っております。

当初、開発業者側の説明では、「地元の皆さんの理解と協力を得ながら、地域に貢献するホテルを目指したい」と語っています。また、白保という地域が環境保全活動に取り組んできた実績を理解したうえで「このホテルから保全の取り組みを発信していきたい。」とも語っています。

保全を発信したいとおもうのであれば、この工事計画はやめるべきではないですか?白保住民も臨時総会で「不同意」を決議しました。原告団だけでなく、地域にとっても大切な財産なんです。

今回のリゾートホテルが仮に計画通りに作られてしまった場合、ホテルからの排水の影響で貴重なサンゴが死に、おのずとサンゴが支えてきた多く生き物も姿を消してしまうでしょう。

それは漁師にとっても、サンゴの鑑賞観光業にとっても死活問題であり、決して認めることができないものです。未来に繋いでいきたい…残したい豊かな海やサンゴへの悪影響が懸念される建築工事をどうかやめて頂きたいとおもいます。

平成30年12月6日
原告代表  新里 昌央

現在、原告をサポートするための「白保リゾートホテル訴訟を支援する会」も立ち上がって、多くの方の協力を仰いでいます。

フェイスブック版はこちら

【 参考資料 】ホテル工事差し止めを求める裁判の第1回口頭弁論と記者会見の様子(QAB)

画像をタップすると、琉球朝日放送の映像が見れるページに飛ぶよ。

 

自衛隊配備にしても、企業誘致にしても、基地移設にしても、条例改定にしても、せめてもっと対等に、話し合えないものだろうか。なぜこうも一方的になってしまうんだろう。

きっと、悪いのは全て県や国、というわけではない。今まで無関心すぎた、平和ボケして思考してこなかった国民全員に、責任があるのだと思う。私もそう。

無知は罪じゃない。縁がなかっただけ。だけど無関心は罪。

大好きな自分の村が、自分の島が変わってしまう、その状況になって初めて、疑問を持つ。もっと知って、もっと考えて、もっと学んで、言葉を伝え合って、行動を起こさないと、取り返しがつかなくなるかもしれない。

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いつも長い記事、最後まで読んでくれて、ありがとうございます。

「黙ってる方が楽」それは本当に幸せな生き方?

2018.11.6.

石垣島白保村のリゾートホテル建設計画の話。

2017.11.17.

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