今までで1番長く付き合っていた人と、少し前にお別れをした。
私はこれまで、死別以外で、大切な人との関係を断ち切るという経験をしたことがなかった。というか、死別しても、縁が切れる感覚がしたことはなかった。
恋人でも友達でも家族でも、互いの価値観が食い違うことや、一時的に距離を置いて関係性を見直すことはあっても、「関わりを無くす」という選択をしたことがなかった。
だから今回、とても近い距離で人生を歩んできたパートナーに対して、「もうこの先ずっと、私たちの人生が交わることは無いだろうな」と感じた自分にびっくりした。
こういう、もともとの関係性には2度と戻らない別れ方は、なかなか経験したことがなかったから、記録しようと思った。
友達同士なら、長く時間を共にした人であればあるほど、どれだけ距離が離れても縁が切れるという感覚はないし、家族や親戚ならなおさら(特に田舎は、なのかもしれないけど)自分から簡単に切り離せる存在では無いような感覚がある。
私が先日お別れした人も、今まで随分と長い時間を一緒に過ごしてきた人であり、お互いの生い立ちや思考の癖などをよく分かり合っていた、兄弟のような存在だった。それでも、恋人でなくなることは = 互いの人生から静かにフェードアウトしていくこと、だったのだ。
今まではそう思っていた私も、今回の別れを経験して初めて、いや〜難しいなと思った。
あれだけ近かった存在と、もう顔を合わすことも、連絡を取ることすら、なくなるということ。
あれだけ互いの生活が交わって生きてきたのに、それがすっぽりなくなるということは、きっと普通にぽっかり時間が空くことだし、頭も体も色々な面で、空白とか余裕ができるはずな〜
一度距離が近づきすぎた人とは、きっともうその関係性以外での付き合い方が、できなくなるのだと思う。過ごした時間が大きいぶん、もう別のフラットな関係には戻れない。
もしかしたらいつか遠い未来で、また友人になれる日が来るのかもしれないけど、それは長い時間が経った、ずっと先のことだと思う。
今は、お互いが新しい生き方にちゃんと進めるように、離れるしかないのだ。
こういう、まだうまく言語化できないようなプライベートな感情をオープンに書いていくのは慣れないけど、時間をかけて向き合ってくれた相手と、ご家族との大切な出来事を、忘れないうちにちゃんと書き残しておこうと思った。
今、外から聞こえる川の音、雨の音、水の音、草の匂いを感じながら、つくづく、恋人って何なのだろう家族って何なのだろうと、ぼんやり考えている。
これから、やりたいことが沢山ある。まずは自分1人の足で「今」をしっかり踏みしめて、描いているものを1つ1つ再確認しながら、形にしていこうと思う。
ひとまず、沢山の幸せな時間と出会い、学びを、共に過ごしてくれた相手と、その周りの方々に、ありがとうとさようならを。
まだまだ人生修行中。