石垣島白保村のリゾートホテル建設計画の話。

今日は、私の生まれ島、石垣島白保村で進んでいるリゾートホテル建設計画の話です。写真は、ばあばがトートーメに線香あげてる後ろ姿。祖先が大事に守ってきたものを、簡単に壊してしまう前に、1人1人今一度考える時間を持てたらいいなと思って書きます。

状況の説明

今、1600人が暮らす白保村で、住民の同意なしに地上4階建て年間10万人宿泊規模のホテル開発が進んでいます。

去年6月の住民説明会で事業者側は「地域の理解を得ながら進めていきたい」と明言していたのにも関わらず、現在まで白保公民館が同意をしていない中で、今年11月には石垣市の開発許可申請が承認され、現在沖縄県に進達されています。

開発計画地域には公共下水道がなく、ホテルの汚水排水は地下浸透させる計画。世界に誇るアオサンゴ群集、ウミガメの産卵場所、アーサや海産物がある白保の海は、ホテル建設予定地のすぐ目の前ですが、その海に1日300トンの汚水(サンゴが生きられる水質の100倍の汚水)を、下水を通さずに流すことになります。

詳しくはこちらのサイトを読んでみてください。

私の思い

私は島のリゾート施設全てが不要なものだとは思いません。けど、豊かな自然資源・文化資源・古き暮らしの営みがあってこそ発展して来た白保村とは、相性が良くないと思っています。

島の中でのそれぞれの地域の良さが、どんどん均等化されてどこも同じような場所になっていくのが悲しい。今まで散々色々な資源を使い切ってきたんだからもういいよ、よその人を受け入れる場所は沢山あって、もう十分だから、これ以上変えないでと願っています。

残り少ない島の資源を殺してまで、これ以上新たに受け入れるべきものなんて無いと思う。

海域汚染問題だけじゃなく、この乱開発が実現したときに失われるものの多さは簡単に想像がつきます。白保の豊かな自然、深い伝統、静かなゆったりした農村の暮らし、生活文化、全てが変わってしまう。

白保村の当事者だけじゃなく、まずは島んちゅ、ウチナンチュ、そして本土の人。いつ自分たちの大切なものが失くなってしまうか分からない今だからこそ、色々な問題について、共に考えて話して歩み寄れたらいいなと思う。

今回は住民票が沖縄になくても、子どもでも誰でもどこでも署名活動に参加できます。署名にどれだけの力があるのかは分からないけど、今の自分にできることがこれくらいしかない。

 

私も身近な問題を通して、最近少しづつ、世の中のことや政治のことに興味を持てるようになってきました。まだまだ、もっともっと知るべきことがいっぱいあるよなと、こういう出来事を通していつも強く思います。自分たちの地域の未来を作るのは自分たち自身であり、だからこそ世の中のことを学ぶことを面倒くさがっちゃいけない。

すま かいしゃ いつまでぃん。八重山がいつまでも美しい島でありますようにと願いを込めて。

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ABOUTこの記事をかいた人

1995年、沖縄県石垣島生まれ。大学進学のため上京後、休学して岐阜県白川村に移住。 ソーシャル大学、こども劇団、コミュニティスペースの立ち上げ・運営、ローカルマガジンの発行、地域内外でのイベント企画・開催、観光用SNS運用、村役場、農家さん、民宿、飲食店、学童、社協などでのお手伝い、移住定住事業のサポートなどを経験させてもらいました。 2020年、交通事故・入院生活を経て帰島。脳の障害と軽度の身体障害が残り、色々なことがうまくできなくなり、再挑戦・再獲得を積み重ねる日々。脳がうまく働かなくなった今だから、初めて気づけたこと、学べた価値観を大切に、これからも1つずつ積み重ねて生きていきたいです。 踊ること、撮ること、書くことが好き。ヒトを含む動物が好き。肩の力を抜いていこ〜